新型コロナウイルスに感染しながらも働かなければならず弱っていた時、心を救ってくれたアニメがありました。
それが『クレヨンしんちゃん』です。子ども向けアニメと思って侮ってはいけません。改めてアニメを見て、ストレスが高い現代の大人こそ見るべき作品だと気づきました。
今回は大人こそクレヨンしんちゃんを見るべき理由についてです。
大人こそクレヨンしんちゃんを見るべき理由
理由①:そもそもクレヨンしんちゃんは大人向け
クレヨンしんちゃんは、じゃがいも頭に太い眉毛、しもぶくれほっぺの5歳児「野原しんのすけ」の日常を描く、漫画家の臼井儀人氏の作品です。
今でこそ国民的アニメとしてドラえもんなどとともに子ども向けアニメとして放送されているイメージですが、実は当初は子ども向けではありませんでした。
クレヨンしんちゃんは1990年に双葉社が発刊する青年漫画雑誌『漫画アクション』で連載が開始されました。そう、クレヨンしんちゃんのジャンルは青年誌、つまり子ども向けではないのです。
『漫画アクション』の他の代表的な作品として『子連れ狼』や『ルパン三世』がありますが、このことからも子ども向けでないことがわかります。
事実コミックス第一巻には当時の世相を風刺するギャグや、よしなが先生(しんちゃんの幼稚園の先生)のスカートの中に入ったしんちゃんをハンマーでぶん殴るという描写があります笑
大人になったら感じる子ども向け作品の退屈さがこの作品には無いのです。
理由②:親目線で見ることが出来る
クレヨンしんちゃんは、生意気盛りのしんちゃんが、周りの大人や友達を振り回してドタバタ劇を起こすというパターンが多いです。
しんちゃん目線で見ても当然楽しめるのですが、大人になると親目線で作品を見ている自分に気づくでしょう。
例えばしんちゃんのお父さん・野原ひろし35歳。妻のみさえに安月給だ、休みの日くらい遊びに連れていけとどやされ、しんちゃんからは足が臭いなどと散々な言われようです。
しかし見方を変えると、ひろしは商社の係長・中間管理職として奔走している立派なサラリーマンです。ひろし単独の稼ぎで家計を支え、35年ローンで1軒屋も立てています。
あれっ、ひろしって駄目なお父さんなんかじゃないよな?・・・ひろしフィーチャー回のアニメを見れば、ぐっと胸に来る男性は多いはずです。
妻のみさえも同様です。29歳、バーゲン大好きなおケチママみたいなイメージがありますが、5歳のしんちゃんと0歳児のひまわりを育てながら家庭内のことを一手に担っているスーパーお母さんです。
そして涙なしには見ることが出来ない、クレヨンしんちゃんの映画といえば『嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲』です。
ひろしが上京してからみさえと出会い、しんちゃんやひまわりが生まれるまでを回想するシーンでは、映画館で大人がボロボロ泣いていたと言います。
親視点で楽しめる要素があるのも、クレヨンしんちゃんの大きな特徴なのです。
理由③:1話約8分という長さが秀逸
忙しくてアニメなんて見る暇無いんだけど・・・
クレヨンしんちゃんのテレビアニメは1話完結型です。しかも1話あたり約8分という長さが実に丁度良いです。
夜ふっと癒しが欲しい時、どうしようもなくどんよりした気持ちになった時、1話だけしんちゃんを見てみてください。
心のつかえがふっと消えるのがわかります。これまじです。
しんちゃんは野原一家の日常、幼稚園のお友達との遊びが主で、たまに脇役をフィーチャーした回が挟まれます。
基本ギャグ回がほとんどですが、たまに感動するような話を挟んでくるんです。この割合がまた絶妙で、忘れたころに感動させられる塩梅が丁度良いのです。
クレヨンしんちゃんはアマゾンプライムビデオやU-NEXTで無料配信されているので、それらの動画配信サービスを活用するのが一番手っ取り早いでしょう。
理由④:人々の触れ合いの楽しさを教えてくれる
クレヨンしんちゃんには個性豊かなキャラクターが登場し、、、なんてありきたりなことは言いません。
意図したのかそうでないのかわかりませんが、クレヨンしんちゃんの世界の多様性は想像をはるかに超えてきます。
野原一家は一時期家が火事に見舞われ、仮住まいとしておんぼろアパート【またずれ荘】に引っ越します。
そこの住人は、役者の卵、浪人生、元グリーンベレーのニューハーフ、ギャルママ、とある共和国の王子と個性が爆発しています。
そんな出身、年齢、性別、国籍も異なる様々な人と野原一家が関わることで普段とは異なる味を醸し出しているのです。
もはやこれは現代社会でよく取り上げられている、ダイバーシティが表現されていると言っても過言ではないでしょう。
またしんちゃんが通う幼稚園の先生である、まつざか先生もこの作品の特徴的なキャラクターの1人です。
まつざか先生には、骨折を機にお付き合いをした接骨院の先生・トクロウさんという彼氏がいました。
しかし原作ではなんとこのトクロウさん、海外に骨の発掘に行った際テロに巻き込まれて死亡しているのです。(さすがにアニメでは修正され、遠くの国に行ったという設定となった)
まつざか先生は普段、彼氏が出来ず、合コン大好きブランド大好きイケメン大好きな人物として描かれています。
しかしこの元カレの背景を知ると、途端に彼女の行動から、つらい過去から立ち直ろうともがいている生き様を感じることが出来ます。
インターネットやSNS隆盛のこの時代、ともすれば好きな人とだけ付き合っていれば良い場面が増えています。
しかしクレヨンしんちゃんは、面白いことばかりではなくても、人と関わることの面白さを再認識させてくれるのです。(もはや扱ってるテーマの深さはエヴァ級です)
まとめ
大人こそクレヨンしんちゃんを見るべき理由を書いてきました。
・しんちゃんはそもそも大人向け作品
・親目線で楽しめる
・アニメの1話8分が丁度良い
・人々の触れ合いの楽しさを知れる
長年人気アニメとして放送されてきた一方で、みさえによるげんこつや、しんちゃんがおしりを出す描写が問題視され、教育上よろしくないアニメなんて言い方をされてきた面もありました。
原作者の臼井儀人氏が不慮の事故で2009年に亡くなったこともあり、今もアニメ放送がされているのは奇跡といえるでしょう。
そんな中でも、クレヨンしんちゃんというアニメがこんなにも国民に愛されてきたのは、このアニメが描く世界の共感性が高いからに他なりません。
行き過ぎたコンプライアンスに騙されずに、1大人としてクレヨンしんちゃんを楽しんでみてはいかがでしょうか?!
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